Laughlin → Route 66 (Needles → Oatman)

早朝のラフリン(Laughlin)。約4時間の睡眠時間。カジノは24時間営業。
観光する暇もなく、スロットマシンを1回も回すこともなく、目を擦りながらもう出発。
カジノフロアに流れるSpinnersの'I'll Be Around'を聴きながらチェックアウトを済ませます。
朝日の差し込む早朝のカジノは妙に爽やか。この歌、原曲のほうもいいなあ・・
僕のiPODにはホール＆オーツのカバーのみ。まずはこれを聴きながらドライブ開始です。

コロラド川(Colorado River)沿い、併走する'Needles Hwy'を南下します。
川の向こうに見えるのは隣町、ブルヘッドシティ(Bullhead City)の町並み。
牛の頭ですか・・この辺はなぜか面白い名前の土地が多いです。
今日の目的は朝から晩までルート66(Route 66)を走ること。
前回と重複するルートもありますが、まずは未走破ルートからドライブしましょうかね。
訪れたのは8月も後半ですが、まだまだ日差しは強く、猛暑の夏真っ盛り。

一旦カリフォルニア州に戻り、ニードルズ(Needles)の町に再び、到着しました。
以前この町だけで1ページ費やしたり、とある町中のMOTELに「インスパイヤ」され、BBSで架空のオーナーになったふりもしてるので、勝手に親近感を覚えてる町だったりします。
町中をしばし、知った顔してドライブ。前来た時と変わってないね・・ま、当たり前か・・
いや、一つ大きな変化を発見しました。肝心の'SAGE MOTEL'がなくなってる(´･ω･｀)
2年前の時点で既に廃屋だったにせよ、これはかなり残念。
でも僕が見落としただけかもしれない。真相をご存知の方、どうか情報を下さい。

※ベガスマニア様より、2007年5月23日現在SAGE MOTELはまだ存在（ただし営業は休止中）してるとの情報を頂きました。貴重な情報ありがとうございました。

嘆き悲しんでも、無くなってしまったものは仕方ない。それよりも朝食、元気を出しましょう。
それにしても、こちらではチップの必要なレストランに入るのがどうにも億劫で、ファストフードで簡単に済ませることが多くなってしまいます。
でも、またハンバーガーかなんてネガティブに考えないで、どうせなら日本には展開されてないチェーンに入って、それぞれの味くらべするくらいのつもりでいた方が前向きで良いと思います。
で、そんな風にある程度食べ比べた僕のお勧めは、この'Jack In The Box'のサンドウィッチ。
少なくとも僕の舌には、有名な'IN-N-OUT'のハンバーガーよりも、日本人好みでジューシー&クリスピーさを感じるのですが、如何でしょうか？
強く主張するつもりなどないですけど、自分好みのチェーンがあると、困った時難儀しません。

目指すルート66の入り口に着くまでに、少し高速道路を利用、I-40を東へ進みます。
コロラド川を渡ると、そこはカリフォルニア/アリゾナ(California/Arizona)の州境。
ここでアリゾナに入り、トポック(Topock)の集落、「Exit 1」でランプを降ります。

アメリカのフリーウェイでは、その州の州境（主に西側と南側）を起点に、そこから進んだ距離（マイル単位）を測って、ランプの番号をそれぞれ設定しています。
ここ「Exit 1」の場合、アリゾナの西側の州境より1マイルの地点のランプである事を意味します。
当然そうしたランプにはそれぞれの名称もつけられていますが、でも注意してください。常にそこの土地名を表記してるとは限らないからです。
実際は「○× Road」等、そこから分岐する道路名が書かれてることが多いので、いざ目的地に到着した際、ランプの名称だけでは降りるべき所かどうかの判断がつかず、困ってしまいます。
というわけで事前にプラニングをする際には、降りるランプの土地の名前でなく、ランプの番号をメモったほうが間違いをおかさずにすみます。
番号さえわかれば無問題。Road AtlasやAAAの地図でも把握できますからね。

その「Exit 1」よりI-40を降りると、ようやくルート66。
少し進んだトポックの集落の中、道の真ん中にルート66のマーキングが見つかりました。
ちょうどいいのでここで撮影ついでに「二代目」の紹介。
彼はアリゾナナンバーの多分アリゾナ育ち。前回の旅と同じく、フォード・トーラスです。
僕はクルーズコントロールが装備され、壊れない車であるなら、車種には殆どこだわりません。
とは言え、いい思い出ばかりのトーラス君が再び相棒で良かったと思います。

この先キングマン(Kingman)まで、I-40は平坦なルートを選択してるのに対し、こちらは旧道の山道の連続です。
でも雲一つない好天のお陰で、そんな険しい道でも気分は上々。
それにしても上の写真の赤いスポーツカー、このトーラスよりもはるかに馬力があるくせに、僕の後にしっかりついて来るのは何故？
アップダウンとワインディングの連続するルート66の山道を、仲良く連れ添う2台の車。
なんだかどこかで見たような風景・・

ちょｗｗｗｗｗｗ「カーズ」ｗｗｗｗｗｗ
俺はサリーか？ｗｗｗｗｗｗ

「都会のレースカーは、ドライブなんかしないの？」

残念ながらこの先、映画に登場するような立派な滝は存在しません。
その代わりに辿りついたここは、なんともノスタルジックなオートマン(Oatman)の町。

まるで西部劇の舞台。嘗てゴールドラッシュで栄えた時期もありましたが、栄枯盛衰、今は昔。
そんな町中訪ねるべきはここ。1902年創業の由緒あるオートマンホテル(Oatman Hotel)。
現在ホテルは廃業し、お土産屋として細々と営業しています。

そのオートマンホテルの2F、とある一室にて。
クラーク・ゲーブル(Clark Gable)と、キャロル・ロンバード(Carole Lombard)が泊まった部屋です。
1939年、隣町のキングマン(Kingman)で結婚式を挙げた後、ハネムーンでここを訪れました。
3年後、ロンバードが飛行機墜落事故で亡くなるまで、生涯もっとも幸せな時期だったそうです。
この部屋、今でも二人が思い出浸りに時々現れるという、まことしやかな噂もあったりします・・
普通の部屋なら怖いだけですが、どことなく楽しげで、ちょっと羨ましいじゃないですか。
一礼し、立ち去りました。

時が止まったオートマンの町はずれ、険しい峠が立ちはだかります。
'Sitgreaves Pass'、オートマン峠とも呼ばれます。標高1,100m、道はこの先キングマンへ。
ライトニング・マックイーンとサリーが二人で見たのは、おそらくここからの景色でしょう。
峠を下ったこの先に広がるのは、映画で描かれた「ラジエーター・スプリングス」の原風景。
高速道路も、しっかりと存在しています。