Downtown to Barstow

ダウンタウン(Downtown)に背を向け、一路LA郊外に脱出します。
交通量も多く、断続的に渋滞の続くI-10、San Bernardino Frwy.を道なりに進みます。
前ここを走った時はなんとなく殺風景なイメージの道路に見えたのですが、周りに住宅街やショッピングモール等があちこちに存在するのが見えて、今回は結構生活感漂う沿線に見えます。
あのときは朝の逆光がきつい時間帯だったから、よくわからなかったのかも知れません。

I-10と交差する、見るからに大規模のジャンクション。
インターチェンジの構造も、それぞれが日本のものよりもっと大規模に感じます。
分岐する道が多いからが第一の理由ですが、「カープール・レーン」の存在のせいでもあります。
「カープール・レーン」とは2人以上乗ってる車や、プリウスなんかの低燃費のハイブリッドカーに乗ってる際に使える、センターライン近くの優先車線のことですが、それ専用の渡り線も本線と別に併設する必要があるので、輪をかけて複雑な造りになってしまうようです。

カーディーラーのショールームなんかも多数寄り添う、I-10郊外の日常の風景。
NISSANやHONDAの看板もあったりして、日本のバイパス界隈とあまり変わりません。
そうした中ダッジ(DODGE)だとか、まだ日本とは縁遠いメーカーの看板を見つけると、ここはアメリカなんだなと、しみじみ思います。

ここはオンタリオ(Ontario)、空港やアウトレットのオンタリオ・ミルズ(Ontario Mills)のある街。
アメリカに来て驚くのは、こんなロサンゼルス近郊の街にも、LAXからユナイテッド航空等の定期便が一日に何便も就航していることです。
LAXからたった47マイル。羽田から箱根の距離だろそれくらい車で行きなさいよｗ
こんな至近距離を飛ぶ定期便は、似たような距離（LAXからたった36マイル！）のオレンジ郡(Santa Ana/Orange County)の空港とかにも就航してたりします。
主に乗り継ぎのために設定された便だと思いますが、こんな運行日本じゃ考えられません。
昔、故景山民夫が「アメリカの空港は広すぎるから、ターミナルを移動するのにわざわざ飛行機に乗って移動するんだ」なんて言ってたのを覚えてますが、いくらなんでもそれはなく、こうした事例を勘違いしていたのだろうと思います。

オンタリオ・ミルズの直後、'I-15 NORTH Barstow, Las Vegas'方面の標識が現れます。
ラスベガス(Las Vegas)に行くにしろ、途中のバーストゥ(Barstow)でI-40方面に乗り換えるにせよ、サンバーナーディノの町の手前のここで、進路をI-15に変更しましょう。
LA圏内は網の目にようにフリーウェイが張り巡らされてますが、ラスベガス方面へ行くはここから山脈横断ルートをとるため、この道以外に殆ど選択肢はありません。

I-15に合流。この先カホン峠(Cajon Pass)までは、登坂車線も併設される急勾配の連続。
急に街中から山道へと様相が変わると、なんだか中央道の高尾山付近を攻めてる気分です。

以前も立ち寄ったカホン峠の展望ポイントに再訪し、1枚。
この峠のサミット付近、'Silverwood Lake'と書かれた標識のランプがあり（両サイドにガソリンスタンドが見えます）、そこで降りればここに着けます。
西方に見えるは、バーリントン・ノーザン・サンタフェ鉄道(BNSF)の貨物列車。
マグドもあって休憩もとれるし、ここも中央道であえて例えれば談合坂SAみたいな感じ。
ここは前回紹介したように、長大編成の貨物列車が峠を行き交う様をウォッチできる面白いスポットですが、ご覧の通り午後は完全に逆光になってしまいます。
「鉄」な写真を撮るなら午前中に限ります。今回は残念ですがまあ仕方ない。

峠を越え、この辺がぎりぎりLAの衛星都市圏内でしょう。ビクタービル(Victorville)を通過。
時々北米旅行のスレで、初日にLAXからどこまでドライブできるかが話題になることがあります。
どの便で到着するかで、ドライブに費やす時間は当然違ってきますが、初日に距離を稼いでおくと後々の予定が楽になるので、LA市内に用がないのなら、さっさと遠くまで行ってしまう方が望ましいですね。
まあ日没の時間を目安にして、バーストゥや、（I-40方面なら）ニードルズ(Needles)あたりにしておくのが妥当なとこだと思います。
またI-15をラスベガス方面に走るなら、ラスベガスはニードルズとだいたい同じ距離ですから、一路そちらへ向かう選択肢もありますが、あまり大きな街に到着してしまうと街中を流す際かなり神経を使いますから、疲れきった際の到着地としてはあまりお奨めできません。
いずれにせよ、どこに泊まるか飛び込み前提のMOTELの旅ですから、その時の体調や気分で、柔軟に決めればいいだけのことです。

とは言っても2点だけ、頭の片隅に入れたほうがいい事もあります。
I-40を通る際、バーストゥとニードルズ間の距離がかなり長く、その間145マイルもあります。
時速70マイルで飛ばしても、2時間強かかる距離なわけです。
この間一面砂漠の中、途中小さな集落は点在しますが、現在モーテルを営業している箇所は自分の知る限り、全くありません。
ですからバーストゥを通過したなら、何があってもあと2時間頑張る覚悟が必須になります。
それともう一つ、アメリカ入国審査の際には、渡航目的や滞在日数等の他、滞在先も申告する必要があります。
気ままなドライブ族にそんなの聞かれても困るよといったとこなのですが、審査が厳しくなった現在、余計な疑いをかけられぬよう、せめて初日の宿だけは事前に予約し、そこを申告しておくべきだと思います。（先ほどの話と矛盾しそうですが。）
それはそうと、ようやくこの辺でモハーベ砂漠(Mojave Desert)に突入しました。

18:30。バーストゥ手前、砂漠の中のオアシス、'TANGER Outlet Center'を右手に1枚。
この時期日の入りは19時半前後.なので、本当はここでステイするのが良い選択でしょうね。
LAXを出発してここまで3時間半。思ったよりも時間がかかってしまいました。
でもここからI-40に乗り換えて、あと2時間でニードルズに行けるし、ラフリン(Laughlin)はそこから30分ほど北に進んだ所にあるし、予定の21時より1時間遅れくらいで到着でしょうか・・
十分十分、少し安心して大した用もないのにアウトレットを一通りうろつきます。
それにしても、アウトレットモールにラルフ・ローレンやCOACHなんかのテナントが入ってると、アメリカのモールも佐野のアウトレットとあまり変わりませんがな(　゜w゜)
等、余裕ぶっこいてた矢先、ここで想定外のアクシデントが発生してしまいました・・