Route 66 (Chicago, Illinois→ Cicero → Joliet → Wilmington)

夜が明ければこぬか雨のシカゴ(Chicago)の街。ここは南北に走るSouth Michigan Avenueと、西に延びるEast Adams Streetの交点。これから西に旅する者には挨拶必須の場所。
「Histric Route 66 Begin Sign」、ルート66はイリノイ州シカゴから、カリフォルニア州サンタモニカ(Santa Monica, California)まで続くアメリカを代表する道、そしてここは記念すべき起点。
シカゴ一の高さを誇るウィリスタワー(Willis Tower)をバックに、レンタカー旅のスタートはここからと言いたいとこですけど、現実にはあまりにも交通量が多く、その辺の路肩に停めて車と一緒に記念撮影なんてとてもできやしません。歩いて来る以外にないじゃないですか(´・ω・｀)
無理してレンタカー屋からここまで車を転がすなんて、一方通行ばかりのループ(Loop)内では、一苦労どころか百苦労。こんな私でも一応ROUTE 66erの末席者、でも冷やかしてばかりだからステップアップできず、いつまで経っても末席者のままな気がする。どうでもいいです。

それに車を借りるにはまだ早すぎる、AM6:30。
折角ですからしばし徒歩でルート66に縁を持つシカゴ市内の名所を、取り上げましょう。
ここはルート66ことAdams Streetから、一本南のWest Jackson Blvd沿い。
アメリカンダイナーでしょうｗ 朝食専門,、ルー・ミッチェルズ(Lou Mitchelle's)にやって来ました。

オーダーしたのは'Two Eggs with Crisp Bacon'。それとホットコーヒーに、グリーク・トースト。
スクランブルエッグにしてもらうと、卵2つ分だけとは思えぬ、尋常ならざる質量。さすがシカゴは「アメリカの食い倒れの大阪」の名を欲しいままにする「飯テロ」街なだけあります。
ポテトも死ぬほど盛られており、大食の方には天国。無論私は大丈夫でしたが、少食の方には「この後スタッフが美味しく頂きました」のテロップが必要なのではないでしょうか・・

米国のカフェで食事したら、すべからくチップを払わねばならない。呪文の如く日本人旅行者はそう刷り込まれてきましたし、事実自分もそうあらねばならぬと見栄を張りつつ、身の丈以上の支出を厭わないよう、心がけてきました。
しかし朝食に関しては、そうでないのかも知れません。
釣りは2ドルだけ受け取りましょう、残りはチップとか言うと、「お前は神か」みたいな反応される事もあり、感謝されて満更でもないやら、もしかしてこんな事しなくて良かったのかもと思うやら、複雑な思いが交差します(；´Д`)

ルー・ミッチェルズから東に1ブロック。ユニオン・ステーション(Union Station)。グレート・ホール(Great Hall)と呼ばれる待合室で、1枚。
ニューヨーク訪問の際に行きそびれた場所があり、後で軽く後悔したのがグランド・セントラル駅(Grand Central Station)でした。そこの雰囲気や旅情に近いものがあるのかなと、想像します。
似た構造を持った吹き抜けの広大な室内に、アーチ状の天窓に天井。なおこちらは長距離列車アムトラック(Amtrak)の始発・終着駅になってるのも、加算ポイント。
でも何故か「駅」って感じはあまりしないんですよね・・ これは線路とホームが地下にあるから、肝心の列車が見えない理由と、前頁で特集した'L'の乗り入れもなく、交通の要所と言うよりも博物館や図書館に近い雰囲気を醸し出してるからだろうと想像するんです(´・ω・｀)

映画「アンタッチャブル」ロケ地として有名な階段。
「乳母車」の階段落ちの最中の銃撃戦。今どきこんな「ベビーカー」誰も使わないよと思いつつ、時代を感じさせられるシーンでもありました(　･ω･)

お伝えの通り、2019年3月下旬の訪問。寒さは覚悟はしてたが拍子抜けの日中摂氏13度。
雨が温暖前線を連れてきたパターンかも。それでも早朝は襟を立てて歩く、シカゴ川。
人生初めて訪れた街。でもそろそろ、この街の外に出る事にしましょうか・・

唐突に車を拾ったような印象も与えるでしょうが、然るべき手続きを経てシカゴ市内で車を借り、レンタカーの旅をスタートしたわけなのである。
目指す場所はそうですね・・ しばらくルート66に付き合った後、セントルイス(St. Louis)から南に舵を切り大陸を縦走しつつ、ニューオーリンズ(New Orleans)なんて如何でしょうか。
という感じで余裕のスタート、な訳はありません。相変わらず車の借り始めは緊張感Max。しかも土地勘のない大都市の街中を流すのは、何度経験しても非常に骨の折れる行為です。
あああ早く田舎に移動したい（；´Д｀）　この世にカーナビがなければ生き残る気が全くしないｗ まず向かうは西の方向、気忙しく車溢れるシカゴを脱出せねばなりません・・

前頁で特集した高架鉄道'L'の真下を掻い潜りつつ、天候も気になる長距離ドライブ第一段階。
古めかしくも間断ない橋脚が、窒息しそうな窮屈さ。ぶつかんないようにしなきゃと、少し怖い。
没後にリリースされたマイケル・ジャクソンのXscapeというアルバムの中に入ってた、曲の名も「Chicago」のマイナー調なメロディーがしっくり感溢れる、いつの間にか本降りのシカゴ。

30分ほど車を転がして、ここはシセロ(Cicero)の町並み。嘗てアル・カポネのシマだった街として有名ですが、今はブレイキング・バッドのスピンオフ、ベター・コール・ソウル(Better Call Saul)の主人公ジミー・マッギルの故郷として知られる事にもなりました。ただしここでシーンを撮影したという話は聞かないので、車を進めるに留めます。
とは言え米国では何処にでもあるような衛星都市。道路がボコボコだった事だけが印象でした。車はともかく二輪で通行するとヤバい。ひっそり獲物を狙うクールガイ。がんばれ街の仲間たちのコピペかと思ったぜｗ イリノイ州の道路行政はいったいどうなってんだよヽ(｀Д´)ﾉ 人を頃しにきているレベルなので走行には十分ご注意を。

そんなシセロもルート66沿線の町。街道沿いに特徴的な看板を掲げる店もそこかしこに。
朝食もそれなりに消化されましたし、ちょっと早いですけど昼食にしましょう。立ち寄ったここは、ヘンリーズ・ドライブ・イン(Henry's Drive-In)。
ご覧の通りのホットドッグ、ですがピザみたく、シカゴでは独特な進化を遂げていました。

包み紙を開けばポテトが一緒くたで残飯な様相を呈しているが、これぞシカゴ流ホットドッグ。
ピクルスの酸っぱさと、ハラペーニョとマスタードの辛さこそ正義。そして何より、親の仇のようにケチャップを排斥する事が、最大のトレードマーク。
しかし正直、やっぱり欲しいよねと思うのであった(´・ω・｀)

雨の残る中、セントルイスへ通じる大幹線I-55を、西へ進みます。
I-55はフリーウェイですが、周辺のハイウェイは見ての通り有料道路(Toll Road)が多いようで、少し寄り道しようとするのならば、こうした道の通行を避けて通る事はできません。
だが不肖私、東海岸の交通事情に関しては経験者。既にこの車に装備されいるプレートパス(Plate Pass)で、何も考えず通行できるので、問題ない筈。
しかしさっきからこの車に装備されている筈のプレートを、ルームミラーから足元まで探しているのですが、ない。どこ探しても、ない。
なんだよレンタカー屋、装備してるって言ってたじゃないか。ホントアメリカ人は雑なんだよ（怒
今から通行するI-355、現金で通過するしかありません。

料金所。なんだカードが使えるのか。と、ここでクレジットカードを挿入したのですが、ZIPコードを読めないからかウンウン考えてくれた挙句ペッと吐き出し、受け付けてくれません。
だがその後小銭を入れ直そうとしてもそれができずに、やり直しが効かないので、ご注意を。
・・超面倒くさい奴だな（怒 後ろに車が支えてるし、何とかしないとマズいだろこれ（ ;´Д｀）
しかしバーが閉まってるわけでもない、そして「Pay Online」に表示が切り替わっている。
正解は、さっさと料金所を出る事。そしてその後Web上で精算する事なんですね(´・ω・｀)

妙な苦労を強いられるイリノイ州有料道路(Illinois Tollway)、この日の晩モーテルでタブレットを引っ張り出し、webで精算した時も、一苦労。
と言うのも、自分の車のナンバーと、通行した有料道路の最初と最後のジャンクションやランプを地図上で指定する事が必要で、それを7日間以内に済ませないと交通違反になるからです。
覚えてるわけないだろそんなもん（怒 Googleストリートビューと曖昧な記憶を照らし合わせて、「ここからここだったかな？」と、リンクしてるURLから入力するだけで、1時間費やしました。
それをやらずに帰国すると、レンタカー屋通しでしかるべき罰金の請求がきた事でしょう。何とも釈然としませんが放って置くわけにはいきません。

苦労しつつも立ち寄ったのはジョリエット(Joliet)の街の郊外の、何が悲しくてか刑務所。
ジョリエット・プリズン(Joliet Prison)。荒れ果てているのは2002年に閉鎖されてしまったから。
こう見えてもそれなりに立ち寄るべき価値のある場所なのは、アメドラ「プリズン・ブレイク」で、フォックスリバー州立刑務所の名前でロケ地になった事、それ以上にこの刑務所に服役してたジョン・ベルーシ演じるジェイクを、ダン・エイクロイド演じるエルウッドがブルースモービル転がし出所の迎えにくる、ブルースブラザース再開のシーンが撮影された場所だからです(´・ω・｀)

（ｺﾝｺﾝ）「どなたかお迎えですか？」
（ﾊﾟﾜｰｳｨﾝﾄﾞｳﾋﾞｰ）「そうだよ。悪いのかよ・・」(アウトレイジ的発言

何でもかんでもアウトレイジのセリフにする癖、良くない。
つか、このシーンの二人、ほぼ無言だったろ・・

刑務所の本舎もなかなか雰囲気を出してるので、ここも写真に撮っておきましょう。
ついでにこの旅の前半、シカゴ→ニューオーリンズ間でお世話になる車の紹介もしときますか。「ホンダのSUVにしとく？」とレンタカーブースの従業員に言われ、ビル地下の薄暗い駐車場で、あまり選択の時間と考える余裕もなく乗り込んだのがこの車。
いや、いやいやいやチョットマテｗ このHONDAみたいなエンブレムはだなｗ

お前、ヒュンダイだろどう見てもｗｗ

正直なんか騙されてなくねって感じも否めないが、韓国車に乗る機会って日本ではまずないし、まあこういうのも良かんべ？と、車を進めるジョリエットの街中。
ちょっとはにかんだ女の子みたいな名前だなと想像しつつ、ルート66を行進。今ではこの辺りはイリノイ州立道路53号(Il-53)。でもこんな風に良く現れてくれて、目が向いてしまいます(　･ω･)
先程立ち寄った刑務所は厳密に言うと旧道沿線ではありませんが、この街を訪れたのであれば寄ってみるべきスポットなので紹介させて頂きました。

再びよろしくニダ<ヽ｀∀´>

車種はヒュンダイ・ツーソン(Hyundai Tucson)。拙作シーズン4でKIAのお世話になった事もあり、その時も何だかんだで楽しめたし、こういうのもある意味「国際交流」の一環みたいなもん。
・・等と悟ったようなコメントを入れたけども、借り受け時にガソリンが満タンでなかった事には、はっきり文句を言わせてもらうからな(`皿´ )
後方聳えし妙に訳のわからぬ巨大なオブジェは、ウィルミントン(Wilmington)の町の守護神(?)、ジェミニ・ジャイアント(Jemini Giant)なる、ルート66の「愛されキャラ」。
お前のミサイル・・それ、放り込んでこい。やり方、知ってるか？・・（再びアウトレイジ的発言）