Los Angeles,LAX → Albuquerque,ABQ

現地時刻13時30分。ほぼ定刻にシンガポール航空SQ12便は柳沢慎吾が「ゼルス」と呼ぶ街の国際空港、トム・ブラッドレーターミナル(Tom Bradley Int'l Tarminal)に到着しました。
改築してる。4年前は昭和の残り香漂う黴臭いイメージでしたが、流石LAX、やればできる子。
さ、チャッチャッとイミグレを通過しちゃいましょうかね(￣ー￣)
しかしここがこの旅、第一の難所なのであった・・

いざ入国審査(Immigration)。
質疑応答時、ちょっとした受け答えができなくて審査官からダメ出しをくらいました＿|￣|○

「入国できないかも知れねえってのはどういうわけだこの野郎！！　岡本！！！お前んところはどういう教育してんだ！！」
（心の声です。実際声に出してる訳でないので誤解なき様。なお「岡本」とは映画の中の人物で、ここでは自分に言い聞かせてるだけです。）

失礼しました。筆者は北野たけし監督のアウトレイジとアウトレイジビヨンドが好きすぎてですねｗ 今後も何かとこの映画のセリフを改変して登場させる事がありますのでヨロシク( ﾟдﾟ)

恥ずかしながら審査官に呼んで頂いた日本語通訳の方に助けて頂き、何とか切り抜けました。で、何が問題だったかと言うと、審査官の「あんた仕事は何なの？(What kind of your work ?)」に始まり、「会社員す(An office worker)」と答えた後、「職種は？(What's your type of job ?」と少し詳しくに聞かれたときに、自分は営業職なんですが、それを英語で何て言ったら良いのか思い浮ばなかったんですね・・
こんなのSalesだとか、ちょっと違うけどMarketingだとか答えたら良かっただけなんですけども、いやはや咄嗟にはなかなか出てこないもんです(；´Д｀)
焦ったぜ、S5はここで終わるかとｗ しかし試されてるのか俺は・・ま、何とか入国できましたし・・相変わらずのアングルで1枚。街路灯も新しくなってる様子です。

知らないとLAXなんて垢抜けたイメージだろうが、上の写真の影は実際こうだからな(ﾟ�听)
人の事言えないけどよ、どうしてナルコスに登場する人物みたく、みな人相が悪いんだ・・
ここはコロンビアかよｗ 気づかれたらお終いと恐る恐る望遠を駆使してスナップ。

さて今から2時間後に国内線に乗り継がねばなりません。魑魅魍魎共を掻い潜り徒歩で移動しここは第6ターミナル。全身スキャナーでのセキュリティチェックを終え、既に搭乗ロビー内。
さて今からどこに飛ぶのかと言うと、ニューメキシコ(New Mexico)州の中心都市、アルバカーキ(Albuquerque)なんです。
シーズン3で訪ねたばかりだろ(*´`ω´)/？ いえ、目的があるからまた行くんですよ(；´Д｀)

搭乗するのはアメリカン航空(American Airlines)のアルバカーキ直行便。ゲートは60G。
一昔前のユナイテッド航空みたいなカラーリングを纏ってんだな。ま、それはどうでもいいとして、看板の注意書きを読むと、ここからどこかに移動させられる様子。とりあえず指示に従って、一旦グランドに降りる階段に誘導されました。

バスに乗せられました。グランドから見上げる飛行機って、妙に迫力ありますね・・
ムサいオッサンの顔が印象的な、シアトル拠点のアラスカ航空(Alaska Airlines)※の機体。
2016年4月、シーズン３で記事にした最先端の航空会社ヴァージン・アメリカが、この垢抜けぬアラスカ航空に買収されるという、信じがたいニュースが飛び込んできました。
買収っちゅうことは、あのスタイリッシュな機体がこのオッサン顔模様に塗り替えられるのかｗ
何というミスマッチ。あるまじき事態を危惧、いや期待して空港内を見回しましたが、残念ながらそんな残念カラーの機体に遭遇する事は、まだありませんでした。ちぇっ

※正確を記すとこの機体は、既にアラスカ航空に吸収されたホライゾン航空(Horizon Air)所属、ボンバルディアCRJ-700 (Bombardier CRJ-700)。こうした前例があるだけに買収された側は、もうあきらめたほうがいいでしょうね(´･ω･｀)

米国では鉄道での旅客輸送が貧弱なせいか、どの都市間にも漏れなく航空機のネットワークが張り巡らされてるイメージをされる方もいらっしゃるかと思いますが、そんな事はありません。
ハブ&スポークスと呼ばれる、拠点(ハブ)空港を一旦経由させられる、ちょっと面倒なシステム。アメリカン航空ならばダラス、シカゴ、マイアミ。デルタ航空ならばアトランタ、ソルトレイクシティ、ミネアポリス。ユナイテッド航空ならシカゴ、デンバー、ヒューストン等が、各航空会社が拠点にしているハブ空港となります。
一旦拠点に人を集めた後、似た時間にいろんな行先の便を一斉に飛ばすんですね(´･ω･｀)
ここLAXも街や空港が巨大だからハブだと呼ばれる事もありますが、航空会社はそのような運行をしておらず、厳密に言うと違うわけです。

なのでハブ空港と呼べないLAXは、それなりの都市への直行便が都合よく見つかりません・・
昼過ぎにLAXに到着し、余裕を持って乗り換え、夕方前にアルバカーキへ直行してくれる便は、今から搭乗するアメリカン航空6065便の一本のみ。
しかもこう、空港の隅に追いやられたようなサテライト・ターミナルまで連れてこられました。

搭乗するのはアメリカン航空、ではなくてその子会社のアメリカン・イーグル(American Eagle)。
あまり旅客需要の高くない便は、子会社に委託されちゃってるんですね(´･ω･｀) しかも実際の運行はコンパス航空(Compass Airlines)なる表に名の出ない会社に再委託されちゃったりして、日本のSIerみたいな縮図がここでも見られるわけです。
ほら、システム管理者の傍にいる作業担当者に挨拶しようと思って名刺を交換しようとすると、「すみません、今名刺を切らしておりまして・・」なんて申し訳なく断られる事があるでしょう？
察するんですよ、 「本当は持ってるでしょ？ 」なんて。んな事言いませんけど・・

機材はエンブラル175(Embraer175)。エアバスA319よりもさらに小型で、2+2の座席配置。このクラスはリージョナルジェットと呼ばれ、昨今話題の三菱航空機のMRJもこの範疇に入ります。
ちなみにこうした米国のリージョナルジェットのパイロットの年収、一体いくらだと思います？
なんと初任給が平均200万円以下なんです。年収ですよ・・ 親会社の大型機ラインパイロットに昇格できれば待遇は改善されるようですが、そんなのうまく転籍できて、昇格できればね・・
マイケル・ムーアの映画「キャピタリズム」でも取り上げられていましたが、タコベルで店長やってた方が遥かにマシな待遇なんだとか・・ 人様の命を預かる職業なのにマジですか(´д｀;)

って、折角の海外旅行なのにシケた話ばかりで申し訳ないです・・
でもこれが米国航空業界の現実。機はアルバカーキ国際空港(Albuquerque Int'l Sunport※, ABQ)に向けて、ほぼ定刻に離陸しました。

※ABQの場合、エアポート(Airport)と呼ばず、サンポート(Sunport)なる愛称で表記されます。

一旦左旋回し、ロングビーチ(Long Beach)を眼下に眺め、機は東に進路を取ります。
「ユー、あそこがロングビーチだ」と、隣のオッサンが話しかけてきました・・知ってますよ(AA略 米国の地理好きなめんなよｗ でもそんな言葉を出すほど子供でもありません。大人ですし・・
「Ohあれがそうなんですか。僕知りませんでした。」と相槌打ったが最後、この方と到着するまで会話を続ける羽目になりました(；´Д｀)
こうなるともう車窓写真への専念はできません。米国人とサシで会話ｗ やってみるか＿|￣|○

話好きオッサンとマッチョな奴らに囲まれて、全体的に陽気で騒がしい機内。まあいいけど・・
「お前はラッキーな奴だ。『CSUN』(カリフォルニア州立大学ノースリッジ校の事だと後に判明)のスタープレイヤー達(何のスポーツか不明ｗ )が一緒の飛行機に乗ってんだぞ！」との事。
って、知らんがな(´･ω･｀)

LA郊外を過ぎてしまえば、カリフォルニアだからとて荒野。オッサンの話に翻弄され続け( ;∀;) ここはアリゾナ州フラッグスタッフ(Flagstaff,Arizona)の東方、ツー・ガンズ(Two Guns)上空。
オッサン「ところでお前は何しにアルバカーキに行くんだ？」
俺「ブレイキング・バッド(Breaking Bad)ってドラマの、ロケ地に行こうと思いまして。」
オッサン「ｵｰﾏｲｶﾞｰ！何で日本人が知ってるんだ！？信じれんｗｗｗｗｗ」
そんなに草生やさないでください。日本でもNETFLIXで放映してるんです。このドラマが好きで、そこに登場するロケ地をいろいろ訪ねたいと思ったので、わざわざ移動してるんですよ・・

客室乗務員に「うるさい」と一喝され、シュンとなり席につくCSUNとやらの可愛い面々。
みんな漏れなくbeats by Dr. Dreのヘッドホンでワロタ。
オッサンの話は、「お前がどこを観光すればいいか教えてやろう」な局面に入りました・・
推薦とやらを一応聞いておきましょうか・・メモもくれたし、参考までに以下どうぞ。
・Santa Fe (シーズン3で訪ねた場所。確かに米国の中でも異国感漂う場所でした。）
・Taos Plaza (有名なタオス・プエブロ近くの繁華街。雰囲気は上のサンタフェに近い模様）
・Pagosa Springs (コロラド州南部にある保養地。全くノーチェックな場所でしたが、温泉ですな。アメリカ人も特に年配の方は温泉好きらしく、写真を見ると草津みたいな感じもしますね。）
また蛇足ですが、「つまんないから行くだけ無駄」だと言われたのは、
・Four Corners
さもありなんという感じでした・・

1時間一緒に付き合えば、どんな時に車窓スナップのタイミングがとれるか、わかってきます。
オッサンは僕に訪問すべき場所をもっと教えたいとスマホをいじくるのですが、Wifiサービスなど高尚な物はこの機にありません。こんな上空で電波を掴めるわけもなく、四苦八苦。
どうやら既にニューメキシコ(New Mexico)の荒野。ちょっと写真を撮らせて貰いますよ( ´_ゝ｀)
夕陽に映える、月面の火山とでも形容したいセロ・アレスナ(Cerro Alesna)を左下に、1枚。

機は既にアルバカーキ上空、ファイナルランディングで滑走路と並行になるよう修正中。
ちなみのこの都市、日本で例えると何処だ言われると、僕は「水戸」だと答えたいです。
ほら、大豆を加工した食品、水戸は納豆に、ここはチリビーンズが有名だし、それに何とゆーか、悪いけどどちらもちょっと垢抜けないイメージが強いんですよね(；´Д｀)・・
これはデイブ・スペクターもそう言ってたし間違いはないｗ でも誤解して貰いたくないのですが、自分は双方の都市で、特に人に対しては嫌な思いをした事が全くありません。

最近になってやっと離着陸時に電波を発しない電子機器類（要はデジカメ）の使用が解禁され、こういう写真をUPできるようになり、実に安堵してます。
この街がブレイキング・バッドのロケ地・・ 知らない人も多いでしょうが、海外ドラマ通でなくても知る人ぞ知る物議を醸した名作だと言えましょう。次頁よりロケ地をいろいろ紹介予定です・・
って、CSUNのお前ら、タッチダウンした後、「イエー！！」とか叫んで拍手するのヤメレｗｗ
この街上空で航空機事故があったらシャレにならんやろ・・まるでドラマの中の出来事みたいで（これ以上ネタバレ自重

ABQ到着。オッサンへの気遣いもこれでおしまい。一生分米国人と会話した気がするorz
それにしてもあの雲は何なんだ一体・・って、今あの雲の下は、局地的豪雨だという事です。
乾燥した内陸の雨はあんな風に降るんだなと、日本ではなかなか見れない光景に戸惑いつつ、遥々遠くにやって来た実感が湧いてきました。
それでも拭えぬ不安感・・何で雲の下真っ平らなんだorz 明日雨降られると困るんすよ(；´Д｀) 前途多難な悪感・・　まあ実際そうなる訳だが（謎）、楽しみに待てｗ