Zion National Park

僻地慣れした目には妙に垢抜けた町に見える、アメリカの軽井沢(？)、カナブ(Kanab)の町。
秘境「The Wave」の可能性が絶たれた今、気を取り直し「プランB」に切り替えねばなりません。
・・悔しいだろうが、仕方ないんだ・・(by 灘神影流 TOUGH -タフ- ) 今からは運まかせにせず、気合と体力と、ほんの少しの勇気さえあれば何とかなる秘境を目指しましょうｗ
征服したら、ラスベガス(Las Vegas)を目指すのだ。やる気が湧いてきました(｀・ω・´)ｼｬｷｰﾝ

US-89はカナブから進路を北に変更します。
乾いた砂岩の上に緑も多く、瑞々しさすら感じる高原地帯が、この辺の風景の特徴。
前回来た時には、この辺あまり印象に残らないと思い込んでましたが、結構いい風景なんだと、今回の旅で再確認させられた界隈だったりします(　･ω･)・・
この辺から左に30分程寄り道すると現れるのは、コーラルピンク・サンドデューンズ州立公園(Coral Pink Sand Dunes State Park)。その名の通りピンク色の砂丘が一面に広がる一帯。
乱暴に言ってしまうとアメリカの鳥取砂丘のようなもんｗ 自分はホワイトサンズを訪ねた事だし、ここはまたの機会ということで、脇を失礼。

マウントカーメル・ジャンクション(Mt. Carmel Jct.)の集落で、ガソリンを補給しつつ、休憩。
ここからUT-9に乗り換え、今度は西へ進みます。US-89をそのまま進めばこれまた奇岩満載のブライスキャニオン国立公園(Bryce Canyon National Park)に連れてかれますが、今回はパス。
それにしてもこのShellのガスステ、以前はTEXACOだった気がするんですけど・・と昔の写真を見直してみたら、思ったとおりでした。
やはりこちらでは、オーナーの気分次第でチェーンを乗り換える事など、極めて自然の事らしい。だとすると前頁で紹介した'The Wave'の現地抽選会場への目印たるPhillips 66のガスステも、そのうち別のチェーンに変わってしまう可能性があると言う事。お気をつけて(´･ω･｀)

UT-9の別名は「ザイオン・マウントカーメル・ハイウェイ(Zion-Mt. Carmel Hwy.)」。道中最初から最後まで風光明媚な景色が展開されますが、このザイオン国立公園(Zion National Park)へのエントランスの通過直後に奇岩地帯と化し、景色がもっと良くなるので、更にお勧め。
ところで意外にもここが、この旅では初めての国立公園探訪。回を重ねる毎に何処か人知れず面白い場所はないかとマニアックな僻地を探すから、こういう事になってしまうんですね(ﾟдﾟ)

入園ゲートを通過した後すぐ正面に聳えるのは、縦と横方向に極め細やかなクラックが特徴の、チェッカーボード・メサ(Checkerboard Mesa)。
あまり関係ない話ですが、昔の香港の啓徳国際空港は、ランディングの際に滑走路に真っすぐ進入できない、パイロット泣かせのクレイジー極まりない難所で有名でした。
滑走路の代わりにこの岩に似た文様をした、「チェッカーボード・ヒル」という名の丘を目掛けて、丘にぶつかる直前で面舵をとり、滑走路へ並行に進路を修正し、アプローチしたそうです・・
その丘を見てみたいと自分も閉港間際に香港に飛んだ事を、しみじみ思い出しました(　･ω･)・・

まあそれはともかく、こんな奇妙な模様の山の麓を縫うロング・アンド・ワインディング・ロードを、しばし低速で進行します。
乾いた岩肌と同様に、木々の緑が、実に目に優しく映ります・・
「荒涼さ」と「瑞々しさ」。相反する単語が同居するのが、ザイオンの特徴と言ってもいいでしょう。

岩肌を「目」の形にくり貫いた、不自然な半アーチ状の穴が現れるのも、この界隈の特徴。
20世紀少年の「ともだち」のようでもあり薄気味悪くも見えますが、道中何個か遭遇しますので、その都度やさしくツッコんであげましょう。

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UT-9はその後、峠越えのトンネルを通過し、急勾配を降りていきます。
つづら折の東方に視界に入る巨大な岩のくり抜きは、グレートアーチ(Great Arch)。
これも上の写真の岩肌同様、恐らくアーチになりかけている段階なんでしょうね(´･ω･｀)・・
ちなみにトンネルの手前より始まるキャニオンオーバールック・トレイル(Canyon Overloolk Trail)を歩くと、終点がこのアーチの真上にあたります。距離も勾配もキツくなく、初心者にはお勧め。

にしても美しい景色を見続けたところで、私の美しい心はこれ以上美しくもなりようがないので、実に困ったものです・・







何度も同じ事をしつこくすみませんでしたすみませんでしたすみませんでしたすみま（以下∞）

さて一旦ビジターセンター(Visitor Center)に寄って、車を駐車場に停めましょうか・・
この先北方へと延びるザイオンキャニオン・シーニック・ドライブ(Zion Canyon Scenic Drive)は、4月から10月迄一般車両乗り入れ禁止のため、無料シャトルバスに乗り換えて進みます。
ここから先がザイオンの真骨頂。北アルプスとは趣が異なる、独特の急峻を連ねます。
この大岩壁はタワーズ・オブ・ザ・ヴァージン(Towers of the Virgin)。中でも一番存在感のある、左手のウエストテンプル(West Temple)、標高2380mをバックに、一枚。

ザイオンキャニオン・シーニック・ドライブを走るバスから視界に入る物は、殆ど垂直に切り立った巨大な岩山ばかりで構成された、迫力のある景色ばかり。
これも大岩壁の、'The Sentinel'。標高2181m。標高差で言えば、頂上はここから900m上。
あきれるほどでかい（；’Ａ ’）・・あれが崩壊したら、間違いなく死ぬなとか思いつつ、一枚。

こちらは「司教の宮殿(Court of the Patriarchs)」、何だかジェットストリームアタックな3連峰。
大自然への畏敬の念・・もありますが、緑が多いせいで清涼感が物凄く、α波出まくり(￣ー￣)
今まで訪ねた「荒涼系」の公園よりは、近寄りやすさを感じます。アメリカ人はきっと、日本人が高尾山に行くノリでザイオンに行ってみようかみたいな感覚なのではないでしょうか。

さて、バスに長々と揺られるのも悪くありませんが、それだけでは面白くない。
今から体を使いましょう。'The Grotto'のバス停にて、途中下車します。
前回訪問の際は終点までバスに揺られて、ナローズ(The Narrows)の川歩きを楽しみましたが、同じ事をするのでは、ここに再訪した意味が希薄です。
ちょっとハードなトレッキングと行きましょう・・今から向かうはエンジェルスランディング・トレイル(Angels Landing Trail)と呼ばれる、天国と地獄が同居するようなトレイル。
詳細は次回で。ＡＡを惜しみなく駆使しｗ 攻略法お知らせの予感。