Departure (Tokyo to LAX)

旅の始まり、成田空港にて。これから搭乗するロサンゼルス行きUA890便。
もっと安いキャリアもあるんですけど、ナショナルフラッグで行きたいから選びました。
これから始まる旅にはやる心と言いたいところですが、どちらかと言うと、
本当にこれから生きて帰れるのか、大それたことをしようとしてるんじゃないかと、
不安を感じる気持ちのほうが強いです。

とうとう成田を飛び立ちました。もう戻れません。
飛行機は結構乗りなれてるつもりですが、ま、しかし海外旅行となると一味違いますね。
B-747にウィングレットが付いているからでしょうか。
洋上飛行だからそう感じるのでしょうか。
僕はトイレが人以上に近くて困るのですが、それでもあえて窓際を選んで座ります。
景色を見たいですからね。

一夜越しました。興奮しててあまり寝付きはよくありません。ここはもうアメリカ。
サンフランシスコの少し南、作家スタインベック(J.Steinbeck)の生誕地サリナス(Salinas)や
モントレー(Monterey)あたりでアメリカ大陸上陸です。

それにしても上空から見える景色は砂漠や禿山、枯れ川の跡ばかりで、
たまに緑が見えても、灌木、低木らしい生え方で、どうにも生物の臭いが希薄です。
日本の風土とは全く異なる土地に来たんだという実感が、ようやく沸いてきます。
不思議なのは時々この写真のように、とても自然の造形とは思えない
正方形の幾何学模様が現れたりもします。これは一体何なんでしょう？
多分畑の休耕地だろうと思いますが、ナスカの地上絵のような不思議さを醸し出しています。
こういう珍しいものを見れるのも、「窓際ウォッチャー」の一興。

そんな砂漠の中に、時折広大な畑を見ることもあります。
先ほどの「正方形」の正体は、多分これ!
アメリカ人は荒地を強引に緑に変えてしまいます。
長方形や円形の形をした、幾何学模様の巨大なファームを見ると、
こういうところにアメリカを国力を感じさせられてしまいます。

こんなものも見れます。「ドライレイク」、枯れてしまった湖です。
機内でゲームボーイも悪くないですけど、
機窓の風景をただ眺めるのも、なかなか面白いもんです。

だいぶ高度を下げてきました。眼下の景色もかなり鮮明になってきました。
LA郊外のどこかの町ですが、町の造り方も日本とは大違いなのがわかります。
湖の中のハウステンボスみたいな区画の中に住んでる人は、多分高額所得者かも。
あと5分くらいでLAX（ロサンゼルス国際空港）が見えるはずです。

いよいよ着陸です。
LAX（ロサンゼルス国際空港）への最終アプローチのため、
ダウンウィンド・レグをとる体勢にようやくきました。

やっとLAXに到着しました。
滑走路を外れ、タキシーウェイから見える景色や航空機は、
サウスウェストやアメリカウェスト等の、日本とは縁の薄いキャリアの機体ばかり。
とうとう外国、とうとうアメリカ。
もう戻れません。これからは自力で自分の身を守らなければ・・・