Departure (Narita → Chicago O'Hare)
平成がもうすぐ幕を閉じ、新元号発表も二週間足らずのせわしない年度末。何故か成田空港。
行き先はホノルル・・ではありません。ANAのA380就航は5月からですしね。
しかし世界広しと言えど、A380の生産中止が決定した後でこれを目玉に持ってくるキャリアはANAくらいではないでしょうか。皮肉っぽく聞こえてしまったらスマンな。
就航に際しいろいろ大人の事情があったのでしょうが、そんな事は差し置いても家族連れでハワイまでこの機体なんて、親も子供も幸せでしょう。特別カラーだし遊び心が溢れて夢もある。頑張ってほしいと心の底から思います。
と初手にいい人を演じる私。こんなの俺じゃない、いやこういう余計な事を書きまくるのが俺か。皆様お久しぶりって言うほど前作から間は空いてないですが、再びヨロシクです（ ･ω･）
フライトまで時間がありますし、ちょっと散歩でもしましょうか。
今回もアメリカへ行くのに、今いるのはどういう訳か第三ターミナル。別に用はないんですけど、このターミナルオープン以来、個人的に寄り道必須な界隈なのですね。
第二ターミナルから徒歩で第三ターミナルまで延びる、通称「ナリタニストロード」。
自由な旅を愛し、未知の体験を歓迎し、成田空港から旅立つ人を「ナリタニスト」と呼ぶらしい。
旅に関するいろんなキャッチコピーが両サイドの壁に掲げられており、それを読んでいくだけで、まだ少し残ってるらしい、間もなく機上の、旅を愛でる私の清らかな心(?)をもくすぐります。
今日足が止まったのはこの、「楽しいだけじゃない。だから旅は楽しい」というやつ。
まあわからんでもないよ・・ 実際今回も、こうなってしまう訳だしな（謎
さて第一ターミナル。搭乗するのはANA12便。行き先はシカゴ(Chicago)。訪れるのは初めて。
いつもとちょっと趣向を変えた旅になりそうです。
それは春先の米国だから、そしてちょっと訳あって、期間はかなり長めで丸2週間。
どんな旅になるのやら・・ ま、今回も太平洋の向こう側へ、宜しく運搬してください。
離陸前に流されるANAの機内安全ビデオが、少々面白くなってました。
ジャパニーズ伝統芸能、歌舞伎をフィーチャーしたバージョン。
なお到着後には、ちょっとほっこりさせられる、これのメイキングビデオが流れるぞ。
ほぼ定刻にエプロンを離れ、洋上の人。シカゴかあ・・一体どんな所なんだろう・・
実は私、訳あって今年3月31日で今の会社を退職するんです・・
期末の繁忙期に2週間も好き勝手ができるのは、残された権利の行使、「有給消化」あっての事。4月からは新しい職場にお世話になりますよ。
いいなあなんて言われても、ちょっと困りますね。これでもこの半年、いろいろあったんです・・
釈然としない感情と確執、離れ行く同僚の事を考えると、自分だけいい思いしていいのかなと、多少罪悪感も感じつつの旅立ちだったんですわ。
すまんな湿っぽい話で(´・ω・｀)
この便も以前ニューヨーク線で経験したANA新シート採用機。足元に余裕があり文句なし。
しかも3列席の真ん中が空席だった事もあり、かなりリラックスできました。
それでも機内を見渡すと約90%の搭乗率。帰りの便に至ってはほぼ100%でした。しかしこの時期Youは何しにシカゴへ行くんだと、一人一人に問い詰めたい気分・・
って、俺みたいな風来坊なんかいない罠。皆それぞれ事情があるからに決まってるだろ。
ANAは何機かあるスターウォーズジェットをまだ運行しているようで、このシカゴ線もその対象。BB-8カラーに運が良ければ乗る事ができるようです。
しかし旅行前日まで確認してたFlightradar24によると、ちょうど前日の便が該当だったようで、搭乗前からもう諦めるしかありませんでした○|￣|＿
それにしてもこの、ミレニアム・ファルコン号って何よｗ
オーロラを見たいので、できればもっと北を飛んでほしいなと思うものの、やっぱりこれくらいの緯度を移動させられる、偏西風に流されるままの太平洋横断、東行き。
そして「ボウイ海山」だとかの地名を見ると、ああまた太平洋線の機上なのねと、思うのである。
なお帰りの便は偏西風逆風状態を避けるため、しっかりアラスカ州北限を飛んでくれました。
しかもデッドホース(Deadhorse)のほぼ真上。そこが何処なのか説明すると、フェアバンクスから北極圏へ抜けるダルトン・ハイウェイ(Dalton
Highway)の終着点。
レンタカーでは訪問の叶わぬ極北の地。喜び勇んで最後尾の灯り取り窓から撮影を試みるも、厚い雲に覆われ、無常にもありきたりな写真にしかならないのであった(;´Д`)
キャビンアテンダントさんに、ハイボールのおかわりをまたお願いする私。
笑顔で接してくれてはいるが、面倒くさい奴だと思われてるかもしれない。この一杯までにしようと自戒しつつ、洋上の朝日を拝みます。
マップを見続けるのも飽きたし、映画ボヘミアン・ラプソディーをまた見る気分でもなし、じゃあネットでもやるしかなかんべと、ANA WiFi Serviceに手を出します。フルフライトプラン19.95ドルって暴利だなおい。
しかも上限100MBて・・
しかしApple Musicはクラウドに曲を貯めてるから、聴きたくても手元のiPhoneにデータがなくて聴けない曲ばかり、かろうじてバッファされてる曲しか聴けないのですよ・・
という訳で仕方なく契約。しかし期待に反しあまりに通信品質が不安定で、実用に耐えるものではないなというのが実感です。
なおANAの新型機B787やA320Neoにはバージョンアップされた「ANA WiFi Service 2」が搭載。容量制限なしと、ちょっとだけマシになってるそうだが、どうなのでしょうか。
カナダとの国境南側、ワシントン(Washington)州シアトル(Seattle)付近で大陸上陸。
残念ながら厚い雲に覆われ、海岸線の確認はできません。であればもう少し進み南方に聳えるレーニア山(Mt. Rainier)や、1980年の大噴火で山体崩壊を引き起こしたセント・ヘレンズ山(Mt.
St. Helens)を見る事はできないか期待してみましたが、それも叶いませんでした。
雲が途切れ、やっと地表が見えたと思ったら一面雪景色。それなりに進みモンタナ(Montana)州上空。主要道はコンクリートが見えて除雪されてるようだが、実際どうだか・・
今回の旅の概要をお話しましょう・・ シカゴでレンタカーを借り、ニューオーリンズ(New Orleans)へ移動、次にアムトラック(Amtrak)に乗車し、ロサンゼルス(Los
Angeles)まで移動。最後に再びレンタカーを借りてシカゴに戻ってくる予定と、気が触れたような長大三角形の三部構成。
機窓から伺う限りだとこのシカゴへ戻るルートが鬼門に見える。大丈夫か俺は(；´д｀)
およそノース・ダコタ(North Dakota)とサウス・ダコタ(South Dakota)の州境上空を飛行中。
今年1月末、北米五大湖を中心とした地域で、数十年以来の大寒波到来のニュースが日本でも紹介されたのは記憶に新しいところ。今から向かうシカゴは何とマイナス30℃。風も強くて体感温度はマイナス50℃ほどにも感じられたそうです。デイ・アフター・トゥモローかよｗ
蛇行するミズーリ川(Missouri River)。今後お世話になる、大河ミシシッピ川(Mississippi River)の最大の支流なんだとか。氷河の如く凍てついてるのが、気になるポイント。
ﾊﾊﾊﾊﾊ・・（乾いた笑い）、不安だなおい( ；ﾟдﾟ)
朝食片付けの際、「ハイボールを何杯もおかわりしてすみませんでした。」と詫びを入れたら、「ご満足頂けましたら十分でございます。」と丁寧に返して頂きました。
満足でした。ただ一つ、この便がスターウォーズ特別塗装機でなかった事だけが心残りですねと伝えると、記念グッズを特別に頂けました。
おねーさんありがとうございます（アウトレイジ的発言）
今作も懲りずに北野たけし監督「アウトレイジ」シリーズに出てくるセリフを肴に、言葉遊びを繰り返す所存ですのでヨロシク(ﾟ⊿ﾟ)
だいぶ高度を落としてシカゴ近郊。懸念の積雪状況が明らかに改善されており、一安心。
コンディションが悪ければこの街で予約していたレンタカーをキャンセルし、空路で移動し直し、もっと南の都市で借り直そうと考えてましたが、これなら杞憂でしょう。
手元のiPhoneアプリの「Living Earth」では、今日のシカゴの気温は6℃から1℃。明日は日中13℃まで上昇するそうです。
とは言えこの時期油断することなく、ドライブせねばなりません。
機は一旦シカゴ・オヘア国際空港(Chicago O'Hare Intl' Airport)の上空を通過し、ダウンタウン(Downtown)上空を優雅に流しつつ、一旦ミシガン湖(Lake
Michigan)に抜けました。
初訪問する都市の上空を優雅に流され、何とも満足な気分。こんなに贅沢なライドは他にはないと思うのですが、シェードを閉めたままの窓が多いのは、一体どういう事なんでしょうか・・
眼下のスタジアムはソルジャー・フィールド(Soldier Field)。NFLシカゴ・ベアーズの本拠地。
そして左の島は、マイクロソフト・フライト・シミュレーター(Flight Simulator)を操縦した者ならば、誰もが最初にお世話になった場所。私もそうでした。
嘗てのメイグス・フィールド飛行場(Meigs Field Airport)跡地。訓練生はここからまずセスナで飛び立つのがデフォルトの設定。「聖地」と言ってもいいでしょう。
ここも廃港となった香港啓徳空港と同様に整地され、今はもう公園と化してしまったようです・・
ミシガン湖上空をしばし行軍した後、ファイナルランディングに向け、180°向きを変えました。
外国ってランディング間際に、平気で大都市上空を通過して、驚く事も多いですよね。
騒音規制の厳しい日本で今だこういう風景が見られるのは、伊丹空港か福岡空港くらいかも。何にせよこんな進路だった事を視認可能な好天であった事に感謝すべきでしょう。
シカゴ・オヘア国際空港、東西に延びる滑走路の一つに、無事タッチダウンしました。
空港コードは「ORD」。CCGとかOHRとかでなく、何から命名されたか意味不明。
筆者も昔は、ディズニーランドで有名なオーランド(Orland)のコードだと思い込んでました。
どうやら開港当初''Orchard Field'の名だった事が、この空港コードの由来なんだそうです。
定刻20分前にランプイン。乙でした(´・ω・｀)
さて、米国初体験の都市シカゴ、どのような街なのでしょうか。
そしてその後控える長距離移動。私はミッションをクリアし、ここに戻ってこれるのでしょうか。
何か問題がおきれば円満退社取り消し、新しい職場入社もできなくなるかもしれません(ﾟдﾟ|||)
そうならない事を祈るのみ。ナリタニストなんだろ、頑張れよｗｗ
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